由良町中央公民館で2日、駅とまちづくりなどを考えるシンポジウムが開かれ、パネルディスカッションで岡本圭剛副町長が駅前にカフェや産品販売所、コワーキングスペースなどを備えたコミュニティ施設を建設する構想があることを明らかにした。まだ案の段階だが、この日をキックオフとし、今後、住民を交えた検討会を立ち上げて進めていくとした。

 シンポジウムは町と和歌山大学が共催し、住民約100人が参加。パネルディスカッションでは岡本副町長のほか現役高校生2人、町家庭教育支援チームの支援員、JR西日本の関係者がパネリストとなり、和歌山大学の教授がナビゲーターを務めた。

 駅に求めることなど意見を出し合い、岡本副町長が庁内で駅前にコミュニティ施設を建設する構想について話し合っていることを紹介。3階建てで、1階はカフェや産品販売所、交流スペース、2階は勉強や読書ができるコワーキングスペース、3階は田園や電車を眺められる展望スペースなど、話し合いの内容を紹介し、駅舎北側に木を使った白と青を基調とした施設のイメージ図も示した。岡本副町長は「駅周辺に新たな賑わいの場所を設けることで、周辺に新しい店ができたりアパートができたりと繋がっていけば」と展望を語った。

 現段階ではあくまで構想で、用地の確保などにも取り掛かっていないことを説明。「まだ案の段階ですが、それでも住民の皆さまの前で発表したのはスピード感を持って取り組む必要があるから」とし、今後は住民も交えた「駅前を考える会」などの検討会を立ち上げることを話し、「行政と住民がスクラムを組んで取り組んでいく必要がある」と訴えた。

 パネルディスカッションではこのほか実際毎日駅を利用する高校生が感じていることを話し、電車を利用しなくなった母親世代は、どうすれば駅を使いたくなるかなどで意見を述べた。