美浜町は、昨年10月から今年3月末まで行ってきた幼児・小中学校の給食費無償化を、4月以降も継続することを決め、7日に開かれた議会全員協議会で執行部が説明、理解を求めた。給食費無償化は籔内美和子町長の選挙公約の一つで、改選のため新年度予算には盛り込めなかったが、国の交付金を活用して継続することにした。日高地方では初めての取り組みで、切れ目のない子育て支援を実践していく。

 町では、物価高騰に対する支援策の一つとして、昨年10月から半年間、給食費無償化を実施。子育て世代から好評だった。2月に行われた町長選では、選挙公約に給食費無償化の継続を掲げて2選を果たした。

 選挙が新年度予算を編成する時期だったため、3月議会に提出した新年度予算には給食費無償化など新規事業を盛り込めず、6月議会の補正予算で籔内カラーを出した事業費の肉づけを行うことにしていた。ただ、それでは4月から6月末までの給食費を徴収しなければならなくなり、切れ目のない支援を実現するため模索していたところ、国の電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金が全国の自治体に増額されることになった。美浜町に交付される見通しの事業費3965万円を活用し、無償化を継続することにした。

 執行部の説明によると、新学期から6月末までの給食日55日(中学校は56日)分の事業費858万4000円の補正予算を専決処分して対応する。7月以降も無償化を続けるが、経費は6月議会の補正予算案に盛り込むことにしている。

 日高地方の市町で給食費の完全無償化は美浜町だけ。県内では和歌山市が今年1年間、物価高騰対策支援の一環として小学校の給食費無償化を発表している。

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