みなべ町役場前でマンホールデザインのTシャツを着る足立代表

 全国各地の特色を表すデザインが施されている、マンホールのふたをモチーフにしたアパレルブランド「JAPAN UNDERGROUND」(京都市)が、みなべ町のマンホールデザインをプリントしたTシャツを売り出した。28日には足立拓海代表(26)が同町を訪れ、新製品をお披露目した。

 足立さんは大阪府高槻市出身、トルコ人の父と日本人の母を持つ。同志社大商学部在学中にイギリスへ留学し、卒業後はバックパッカーとして世界40カ国を訪問。何か日本の魅力を引き出せるものはないかと考え、他国にない上下水道のマンホールのふたに着目した。


 富士山や地域の祭り、ブルーインパルスなどさまざまな種類があり、そのデザイン性とユニークさに感銘。Tシャツとして商品化し、地域PRのお手伝いをしようと、2021年7月、北海道の自治体から回って、マンホールデザインの使用許可を取るため直接交渉。以後、東北、北陸、関東、中部、関西を回り、23自治体から承諾を得てTシャツを製品化。自治体によってはイベントスタッフ用に購入し、アピールしているところもある。


 基本的には都道府県ごとに1つの自治体のデザインを採用しており、和歌山県内ではみなべ町だけ。同町のマンホールのふたはJR南部駅前通りなどにあり、本州最大の産卵地として知られるアカウミガメと日本一の梅の里を象徴している町章をデザイン。モデル活動もしている足立さんは2匹のかわいいカメがいるアクアなイメージがほかにはなく、一目で気に入ったという。Tシャツは白と黒の2種類あり、価格は4100円(税込み)。公式オンラインショップで販売しているほか、同町ふるさと納税の返礼品にもなっている。


 足立さんは「商品展開は最初の北海道から南下して、やっと故郷の関西まで来ました。沖縄でのゴールを目指して、残り半分も頑張ります。マンホールを通して地域を盛り上げられれば」と笑顔をみせている。