答辞を読む原君(日高高)

 県立高校の卒業式が1日、一斉に行われ、本紙エリアでも3校2分校(定時制含む)合わせて520人が巣立った。2020年1月から始まった新型コロナの影響を入学時から受けてきた生徒たちで、答辞ではそんな中でも多くの思い出ができた高校生活を振り返った。


 日高では普通科189人、総合科学科39人の計228人が卒業。厚労省や県教委は「生徒、教職員はマスクを外すことを基本」という通知を出しているが、同校ではほとんど全員がマスク着用で出席。答辞では原貫太君が「入学は休校からスタートし、学校が始まれば分散登校でクラスの半分しか会えず、その後、全体登校になってもお互いのことがわからず、大きな距離を感じていた。そんな中、球技大会があって各クラスが一致団結し、これを機にクラスの距離が縮まった」などと、体育祭や修学旅行、最初で最後の文化祭で感じた青春の思い出を話し、「コロナ禍であってもどの行事も笑顔があふれ、思い出が詰まっています」と振り返った。山本直樹校長は「初心忘るべからず」の言葉を挙げ、「いま持っている大きな夢や目標、前向きな姿勢を忘れず、未来を切り開いてください」とエールを送った。


 日高中津分校は普通16人、紀央館は普通117人、工業技術39人、南部は普通62人、食と農園39人、南部龍神分校は普通13人、日高定時制は普通6人が卒業した。