カーボンニュートラルは、CO2など温室効果ガスの人為的排出量から、植林、森林管理などによる吸収量を差し引いて、合計を実質ゼロにすること。2015年には気候変動問題解決のため、世界の平均気温を産業革命以前に比べ上昇を2度より十分低く保ち、1・5度に抑えるようパリ協定で採択され、日本を含む世界の120以上の国と地域が「2050年カーボンニュートラル」を掲げている。国内では、この目標達成を目指す旨を表明した自治体を「ゼロカーボンシティ」としており、昨年末時点で全国823自治体(45都道府県、476市、20特別区、239町、43村)が表明。県内では県と那智勝浦、日高川の2町がゼロカーボンシティ宣言を行っている。

 日高川町民の我が家には先日、ゼロカーボンに関するアンケートが届いた。町が岡山大学の協力で2100人に送付したもので、町民の認知度や意見を調査し、今後の取り組みの検討材料にするという。質問は環境やCO2削減のために心がけていること、電力の地産地消や再生可能エネルギーなどについての考え方、町に取り組んでほしいこと等多岐にわたっていた。

 アンケートに答えるに当たり、CO2削減に必要な手立てを考えてみたが、私の乏しい想像力では限られた予算で画期的な方策は見当たらず、結局、ごみを減らしたり、節電したり、近場に行くときは車を控えたりと、一人ひとりができることから地道に行動していくしかないと思った。そして環境に良いことはお財布や健康にも優しいことに気付いた。局地的豪雨や台風の大型化のほか、今回のような最強寒波の襲来も気候変動が影響している。地球のSOSには、「みんなでコツコツと」を続けるのが一番だ。(陽)