協定書を手に各市町の自主防協議会代表

 御坊市と美浜、日高、由良、みなべ、日高川の各町自主防災組織連絡協議会等は30日、日高川町防災センターで連携等に関する協定を締結した。

 日高地方全体の防災体制の充実や強化を目的に、御坊市自主防災組織連絡協議会の酒本和彦会長が連携を提案。同じ生活圏として発展、交流してきた市町が、相互の自主防災組織連絡協議会等の交流を推進し、連携を高めていく。

 自主防災組織が他市町間で連携協定を結ぶのは県内で初めての取り組み。当初は、印南町も含め、日高地方全市町での締結を目指していたが、印南町の自主防災組織の事務手続きが間に合わず、まずは6市町での協定締結となった。

 締結式で酒本会長は、災害伝承語り部の菅原康雄氏(仙台市宮城野区福住町の町内会長)の講演で、災害時は公助に頼らず、近隣で助け合う「他助」が必要という話を聞き、あらためて協定の必要性を認識したことを説明。「防災力を高めながら、安心できるまちづくりを一緒になってやっていければ」とあいさつした。出席者の自己紹介のあと、酒本会長、美浜町自主防災会連絡委員会の吉川徹副委員長、日高町自主防災組織連絡協議会の白井秀樹会長、由良町自主防災会協議会の内芝善明会長、みなべ町自主防災会連絡協議会の西山博康会長、日高川町自主防災組織連絡協議会の林保行会長が署名し、協定書を交わした。

 協定は、御坊市を幹事、日高川町を副幹事とし、協定書には災害時における相互支援や防災知識の普及・啓発等での連携、協力が盛り込まれており、年に一度の各市町の防災施設見学や意見交換会などを開催することで、他市町の施設にも親しみ、災害時に組織の垣根を超えた最適な活動が行える体制づくりを目指す。