ダンスで沖縄の文化や風習を表現

 日高川町の寒川第一小学校(高台浩校長)で31日、教育講演会として沖縄の舞台制作団体「ACO沖縄」によるミュージカル「沖縄燦燦」が披露された。

 文化庁の「文化芸術による子供育成推進事業」で、子どもたちが本物の芸術鑑賞と併せて体験も行う事業。児童や保護者、地域住民ら約60人が鑑賞した。

 「沖縄燦燦」は、セリフがないノンバーバルのミュージカルで、言葉の壁がなくイギリス、フランス、ロシア、中国など各国で上演されている舞台。劇中は三線とバイオリン、太鼓等の打楽器に合わせて沖縄の島々に伝わるうたを演奏。男女2人の主人公が愛を育み、夫婦、親になっていく古き良き沖縄の暮らしを琉球舞踊をモチーフにしたダンスで表現した。海に漁に出る力強い男性、魚を売る女性たちの朗らかさを生き生きとした表情や動きで表し、夫婦の家を皆で建てるユイマール(ひとりでは難しいことを互いに助け合う)の精神や、豊年祭の様子など文化や風習も紹介。人と人がつながり、日々の出来事を共に喜び合い、生まれ育った場所を大切に思いながら生きる若者たちを演じ魅了した。

 観客も一緒に踊る曲があったほか、公演後は児童が事前に学んだ琉球舞踊も披露し、会場は大きな拍手に包まれた。

 6年生の福隅陽菜さんは「迫力のある踊りと生演奏に、きれいな着物の早変わりなど楽しかった。最後に踊るのは緊張したけど、手や足の動きの意味など学び、思いを込めて踊りました」と話していた。