全国のコロナの新規感染者数がほぼ横ばい状態になっている。和歌山では250人前後で、500人を超えていたころと比べれば落ち着いてきた感じだ。それでも昨年の今頃は県内では一日の新規感染者数が20人にも満たない日が続いていたので、人数は大幅に増えている。昨年ほどコロナが話題の中心とならないのは、人々がコロナと共存する社会になってきたからか、もしくは単に危機意識が薄れてきたからなのだろうか。

 そんな中、21日から日高地方の各小学校で初夏の運動会がスタートする。運動会はもともと秋の風物詩だったが、熱中症対策などで5月や6月に行う初夏開催が全国的に増え、日高地方でも同様の傾向となり、コロナ前には約3分の2の学校が初夏となっていた。コロナ1年目の2020年は学校が6月から始まった関係ですべてが秋開催、21年はコロナ感染者が増加傾向にあったことから延期する学校が増えたため、初夏開催は6校のみだった。コロナ3年目となる今年は、コロナ前と同じくらいの学校が初夏開催を予定しており、以前の状態に戻ってきたようだ。

 それでもまだ半日開催だったり、密になる競技は避けたり、入場者を家族に限定したり、大きな声援を禁止したりと、対策は継続されている。スリーエム株式会社が保護者を対象に行ったアンケートによると、コロナ禍前の運動会に戻ってほしいという声は56%で、今の運動会の方がいいという声も意外に多かった。コロナ禍で保護者の負担が減った部分は大きいだろうが、やはり運動会は子どもたちにとっては大イベントの一つ。観覧席に家族や祖父母など多くの人が集まり、声援が響くような賑やかな運動会が戻ってくることを願いたい。   (城)