総務省は5日の「こどもの日」に合わせ、15歳未満の子どもの推計人口(4月1日現在)を発表した。前年より25万人少ない1465万人(男751万人、女715万人)で、41年連続の減少となった。全ての都道府県で減少し、総人口の1億2519万人に占める割合は前年比0・1㌽減の11・7%。3歳ごとの年齢区分では12~14歳が323万人、9~11歳が313万人、6~8歳が301万人、3~5歳が278万人、0~2歳が251万人と年齢が低いほど子どもの数も少なく、あらためて少子化が進んでいることが浮き彫りとなった。

 子どもの数の減少は日高地方も例外でなく、大きな課題。児童生徒が減り、近年では小学校や中学校の統合が相次いでいる。野球やバレーボールのチーム数も30年ほど前と比べて減少し、大会への参加チームがかなり少なくなっている。中学野球のクラブ活動をみても単独校での参加はほとんどなく、複数の学校でチーム編成する合同チームが大半。

 少子化の原因は未婚化や晩婚化の進展、夫婦の出生力の低下などといわれる。背景には仕事と子育てを両立できる環境整備の遅れ、結婚や出産に対する価値観の変化、子育てに対する負担増、経済的不安などがあるという。人口の減少は経済や社会活動などにも大きく影響する。人口を増やす対策の第一歩は子どもを増やすことが大切で、少子化対策が喫緊の課題といえる。

 去る5日は端午の節句だった。こいのぼりを揚げている家庭もめっきりと減った。一昔前はこいのぼりが競うように泳いでいたが、今では探すのも難しい。大空を優雅に泳ぐ光景は昔の風物詩になりつつある。寂しい限りだ。(雄)