昨年12月に行われた学校第1回の様子

 日高地方7市町が連携して体験型観光などを推進する紀州体験交流ゆめ倶楽部は昨年12月から、地域で活躍する人材を発掘・育成するためのまちづくり塾「紀州交流体験の学校」を開いている。まちづくりに関心がある13人の参加者が地域でやってみたいことや興味があることを話し合い、企画書を作成。最終回の3月6日には、それぞれの企画を発表する。

 紀州体験交流ゆめ倶楽部は、官民連携で観光振興を図ることを目的として、昨年3月に設立。日高振興局や7市町と連携しながら農村体験プログラムの企画調整を担う。日高川町中津地区を中心に都市農村交流の活動をしていたゆめ倶楽部21の流れを汲み、対象エリアを日高地方7市町に拡大。体験型旅行や小中学校向けの民泊体験を中心に誘致活動を進めている。

 組織は地域の高齢化に伴い、会員の高齢化や若い人が活動に参加しやすい雰囲気づくりに課題があった。また、個人で地域づくりを行っている人を活動に巻き込みたいという意図もあり、皆で話し合うワークショップ形式の研修会「紀州体験交流の学校」を開催した。

 学校は全5回。個人で活動しているが展開を模索している人、何かに取り組みたいが何をしたいかはっきり定まっていない人――などが集まった。世代も20代から70代までと幅広い。

 講師に全国各地でまちづくり塾を開く有限会社エコカレッジ代表取締役の尾野寛明さん(島根県在住)を迎え、他県の事例を学んだり、自分が地域でやってみたいことを形にする手法を学んできた。第1回「興味があることをアウトプットしてみよう」、第2回「取り組んでみたいことを言語化してみよう」、第3回「自分のプランをブラッシュアップしてみよう」、第4回「小さなことから行動に移してみよう」の内容で、研修を通じてやりたいことを次第に形にしてきている。また、意見交換を重ねることで、参加者同士の交流やネットワークづくりにもつながっているという。

 学校は今回を1期生とし、今後、2期生、3期生と続けていく。3月6日は参加費500円で一般の見学も可能。問い合わせは事務局℡0738(70)4333。