先日、秋篠宮眞子内親王殿下が小室圭さんとご結婚されたことに、お祝い申し上げます。眞子殿下は結婚されて皇籍を離脱したので、現在は小室眞子さんが正しい呼び名になる。

 日本の皇室制度は、皇室典範という法律に基づいている。女性皇族がご結婚された場合、皇籍を離脱するというのもこの法律に基づいたものだ。この度の眞子さまのご結婚をきっかけに、将来皇族の人数が減少し、皇室行事が維持できなくなるのではないのか、といった議論なども巻き起こっている。

 男系男子を維持すべきか否か、女性天皇を容認するか否かなど、実に多種多様な意見がある。しかしそれ以前に、天皇や皇族、皇室制度などについて正しい知識を持ち、理解している人は少ないのではないだろうか。

 そもそも学校教育において、天皇について学ぶ機会が少ない。日本史の授業では数多くの歴代天皇の名が登場するが、初代天皇の名を答えられる人がどれだけいるだろうか。おそらく少ないだろう。なぜなら、多くの教科書には載っていないからである。

 初代天皇は神武天皇であるが、多くの中学歴史教科書に最初に登場する天皇は第33代推古天皇である。推古天皇は最初の女性天皇で、聖徳太子を摂政においたことでも有名だが、そのせいか、初代天皇は推古天皇だと勘違いしている子どもが多いという。

 男系男子についても、言葉の意味を理解できていない人が多いだろう。男系とは、父方の血を引くという意味で、推古天皇は男系女子の天皇である。

 民主主義国家の日本で様々な意見が出るのは良いことだが、投票権を持っている私たちが正しい知識を身に付けていなければ、良いリーダーを選ぶことは出来ないだろう。 (也)