1歳3カ月になる娘の口数が最近〝めっちゃ〟増えてきた。「ばあ」「ばいない」「こっち、あっち」…〝じみに〟うれしく、〝そっこう〟誰かに話したくなる。成長するにつれ、「まんま」は「ご飯」、「わんわん」は「犬」に〝まるっと〟変わるのだろうが、とにかく毎日〝鬼〟かわいい。

 文化庁が2020年度国語に関する世論調査で、副詞的に用いる言葉のなかから、新しい使い方やその意味が辞書に載るようになった「めっちゃ」「じみに」「そっこう」「まるっと」「鬼」の5つについて、使うことがあるか等を調査。「とてもおいしい」に代えて「めっちゃおいしい」と言うことがある人は57・9%で、年代別では10代と20代で9割を超えた。一方、「そっくり全部分かる」ではなく「まるっと分かる」を使う人は10・7%にとどまり、最も多い30代と40代でも15%で、「騒ぐほどではないが確かに痛い」を「じみに痛い」と言う人は39・8%。「すぐ帰る」を「そっこう帰る」と言う人も39・0%いたが、「とてもかわいい」の代わりに「鬼かわいい」を使う人は4・8%だった。

 言葉の本来の意味や言い方を理解しているかどうかの質問も。「がぜん」の意味を「とても、断然」と回答したのは67・0%で、本来の「急に、突然」の23・6%を大きく上回った。「破天荒」も「豪快で大胆な様子」を選んだ人が65・4%に上り、本来の「誰もなし得なかったことをすること」を選んだのは23・3%。言葉は時代とともに変化し、新語が誕生して浸透する場合もあれば、一過性のブームで終わることもあるが、古からの言葉は本来の意味、言い方が変わるのはよくないと思う。これから学ぶ子どもだけでなく大人も気をつけよう。   (笑)