写真=ヒマワリの前で啓発する子どもたち

 御坊署の交通事故防止の思いを込めた「ひまわりの絆プロジェクト」として育てられたヒマワリが同署の花壇で花を咲かせ、24日、花の前で署員の子どもたちが命の大切さや交通安全を啓発した。

 プロジェクトは2011年に京都府で当時4歳の男の子が死亡した交通事故をきっかけにスタート。男の子が育てていたヒマワリの種を引き継ぎ、ヒマワリを育てることを通じ、「あの子が生きていた証を残したい」と願う遺族への支援とともに、命の大切さと交通事故防止を伝えようとする取り組みで、全国の警察で活動が推進されている。

 同署も今年から初めて取り組み、御坊地区警察官友の会(吉田擴会長)の協力で6月24日に苗植え。8月16日に開花し、満開を迎えている。

 この日は署員の子どもで2歳の幼稚園児から8歳の小学生まで男女7人が、ヒマワリの前で白バイと並び、折り紙のヒマワリと反射材を配って啓発。的場克郎署長や県警マスコット「きしゅう君」らとともに、自動車運転免許証の更新講習を終えて帰るドライバーらに交通安全を訴え、中村美結さん(6)と佑菜さん(5)姉妹も「事故に気をつけてほしいです」と話していた。

 ヒマワリの花は国道42号(東)向きに咲いており、見ごろは今月いっぱいまで。種を採取し、管内各所へ広げていくという。警務課の松本和晃警部補(42)も8カ月の長女を抱き、「被害者遺族の意思を引き継ぎ、交通安全の輪を広げていきたいと思います」と話していた。