学校行事、部活動の大会結果、コンクールの入賞など、様々な取材で地域の学校に行くことが多く、どこの学校でも、児童や生徒はよくあいさつしてくれる。みんないい子たちだと感心するが、先日、行った湯川中学校ではちょっと驚いた。授業が終わるのを玄関につながる廊下の片隅で待っていた筆者に、次々と教室から出て玄関の方へ歩いて行く生徒がみんな、「さようなら」と歩きながら声をかけてくれて、「やっぱりちゃんとしてるなぁ」と思っていると、筆者の前で立ち止まり、体をこちらに向けてあいさつしてくれる子、筆者の方に進路を変えて、目の前まで来てていねいにあいさつしてくれる生徒もいて、とても清々しい気持ちになった。

 紀央館高校に取材に行ったときも、小走りで部活に向かっていた通りすがりの生徒が筆者の前にきたとき、立ち止まり「こんにちは」と笑顔であいさつしてくれた。

 ウィキペディアには「あいさつ」について、「新たに顔を合わせた際や別れ際に行われる、礼儀として行われる定型的な言葉や動作のことを指す」などのほか、「日常生活には欠かせない人と人とが気持ちよく生活できる言葉」と説明している。まさに後者が生徒たちのあいさつだと思った。

 和歌山南陵高校吹奏楽部も、紀央館高校陸上部も、湯川中学校野球部も「部活で強くなるためには、あいさつや礼儀、授業や生活態度を正しくすることが大切」と指導されていると聞いた。部活に関係なくても、そういった指導方針、考えの先生や保護者が多くいて、子どもたちの身についているのだろう。

 この生徒たちを見習い、気持ちのいいあいさつをして、毎日の仕事を軽やかにスタートし、ステップアップしたいものだ。(陽)