写真=コロナ対策で入退場口を設置

 御坊市藤田町吉田の舞妃蓮の郷で、間もなく始まる開花を前に、NPO法人北吉田蓮の郷(佐竹成公会長)が、来園者を迎える準備を進めている。コロナ禍のなか、今年はハス池を中心とする公園に入退場口を作り、入場口には自動の検温器や消毒器を設置。新型コロナ対策を徹底し、安心・安全にハスの花を楽しんでもらおうと、31日もメンバーらが汗を流していた。

 北吉田蓮の郷は、市を代表する花「舞妃蓮」と世界最古の花「大賀蓮」を通じて地域の文化育成、交流、ひとづくり推進に役立てばと2015年4月、北吉田蓮保存会として発足。15年5月、吉田地内の舞妃蓮の郷に「舞妃蓮」、五反田大賀蓮池に「大賀蓮」を植え付け、五反田蓮池は同年、舞妃蓮の郷は翌16年から開花し、市内外の多くの人に親しまれている。

 15年12月に舞妃蓮の郷に東屋、16年5月には五反田蓮池の周辺と植栽・遊歩道関連の整備が完成。19年10月1日に特定非営利活動法人に改組し、20年に舞妃蓮の郷へ総合案内所を設置した。昨年、舞妃蓮の〝一番ハス〟は6月3日に開花。27日の669人を最高、土日を中心にして7月12日まで6847人が来場した。

 今年は新型コロナの影響で、昨年に続いて観蓮会や古典芸能の夕べは中止するが、対策を一層徹底。池の周辺に柵をし、入退場口を設けて、時計回りを順路にする。入場口にはゲートを作り、非接触式のサーマルカメラ検温器と自動手指消毒器を設置。農物産販売コーナーにも自動手指消毒器を置く。

 副理事長の林修造さん(71)によると、1輪のつぼみが大きく膨らんできており、ここ数日中には開花する見通し。例年通り、6月10日ごろから見ごろとなり、20日ごろにピークを迎えるという。開花を楽しみにしている人も多く、5月31日までの来園や市役所への問い合わせも。林さんは「ハスの花はコロナ禍でも黙って咲き競ってくれます。ご来園の際はより安心してご観賞いただくため、3密回避や飲食禁止にご協力よろしくお願いします」と話している。