みなべ町高城中学校(瀬戸敬二校長)で27日、ニホンミツバチの巣箱作りが行われ、2年生15人が手作りした5箱を学校周辺に設置した。

 地域の歴史や文化、産業、世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」などを学ぶ同校独自の梅の里学習の一環。2月にニホンミツバチを飼育して10年の地元の下村勤さん(77)と飼育歴15年の松場勉さん(81)を講師に招いて生態や、豊かな森作りに重要な役割を担っていること、近年は減少していることを勉強した。

 今回はニホンミツバチを増やす取り組みの一環として巣箱を設置することになり、下村さんと松場さん、「まちキャンパスプロジェクト」の上野章チームリーダーにも来てもらって一緒に巣箱作りに挑戦した。生徒は班に分かれて電動工具を使って木を組み上げ、最後にニホンミツバチが好む蜜ろうを箱の中に塗って完成。5箱のうち4箱を学校周辺に、1箱は近くの高城小学校へ設置した。楠谷日菜さん(14)は「難しかったけど、みんなと一緒に作業できて楽しかった。巣箱にハチが入って、大きな巣を作ってほしい」と話していた。下村さんは「今が分蜂の時期で、5月いっぱいまで入る可能性がある。簡単ではないですが、巣を作ってくれるとうれしいです」と願いを込めていた。