2020年の県内交通事故死者数は過去最少の18人。県警が交通死亡事故発生情報として発表している。それによると、死者数は15年の48人から16年の40人、17年の38人、18年の36人、19年の33人と減少。20年は前年と比べて約半数に減り、人身事故の件数、傷者も19年連続で減少している。御坊署管内の20年中は人身事故が56件で前年比13件減り、傷者も62人で20人減少。死者は2人少ない1人だった。

 20年の県内死亡事故の状況は、人と車が7件で、うち横断歩行中の死者が5人。県警は歩行者との事故を防ぐ安全運転のポイントとして、交差点付近では減速して横断者や横断しようとする人がいないかを確認。早めのヘッドライト点灯やハイビームを活用し、歩行者の早期発見に努めることを挙げている。

 一方、横断歩道では歩行者が優先されて車は停止するのが当然だが、歩行者がいるからといって車が必ず止まるとは限らず、歩行者は信号が青になっても車が来ていないか左右の安全を確認することが大切。また、特に子どもは自分の存在をアピールするため手を上げて渡ろう。「これから横断しますよ」という合図になり、車との意思疎通が図れて安全でスムーズな交通につながるはずである。

 人身事故の件数、傷者、死者は減少傾向もゼロではない。車の安全性能が向上しているとはいえ、一人一人が事故を起こさない、事故に遭わない心がけを忘れてはならない。そして大人から子どもへの教育も大切。車も歩行者もルールやマナーを守り、お互いに譲り合いをするぐらいの思いやりで、今年も気を引き締めて交通安全に努めよう。(笑)