日高川町は今年度、和佐地内の南山スポーツ公園内にある若者センターの改修工事を行う。2015年紀の国わかやま国体による陸上競技場の整備以降、人気が高まっているスポーツ公園で、老朽化した建物をリノベーション(手を加えてよくすること)し、一層の利用者アップを図りたい考え。大規模災害時の避難所としての機能も充実することになり、地域の活性化、防災力の強化へ期待されている。

 若者センターは、1980年に供用開始。鉄筋コンクリート造り、延べ床面積約993平方㍍の2階建てで、1階は180平方㍍の会議室、旧レストランのスペース、2階は36畳の大部屋が1部屋、14畳の中部屋が2部屋、7畳の小部屋が1部屋ある。85年には当時流行していたトレインロッジを6台設置し、宿泊客を受け入れていたが、利用者減少と車両の老朽化に伴い撤去。それ以降は、会議や研修、開会式などの会場としても活用されてきたが、施設の老朽化とともに利用者は減少傾向となった。建物の耐震性に問題はなく、現在は公園の管理事務所が入っている。

 陸上競技場はわかやま国体による整備で全天候型ウレタン舗装となり、利用者が増加。公園内に大人数の研修にも対応できる施設があれば、より一層の利用者増が見込めるとして、若者センターを改修することにした。

 改修工事では屋根の修繕、1階の空調設備の新設・更新、バリアフリー化などを実施。2階は対象外としている。以前のように宿泊客の受け入れは行わないが、改修後はより快適に利用できるようになり、万一の際の防災拠点としても心強い施設となりそうだ。

 事業費は、設計監理業務委託料と整備工事で約7000万円を見込んでいる。工事は今年度中に着工、完成予定。設計は和歌山市の㈱岡本設計(坂本暁史代表)。

写真=改修工事が行われる若者センター