日本にiphoneが登場した2008年から10年以上が経過した。当初は、スマートフォンは普及しないという見方もあったものの、結果的には急激に普及。若年層を中心に手にする人が増えていったが、最近は60代の人が持っていても当たり前。仕事柄、幅広い年代の人と接するが60代以上の人でもLINEなどを使いこなしている人が多く感じる。実際、60代のスマホ所有率は2013年には20%もなかったが、ことし2月のデータでは70%近くと大幅に増加している。

 スマホにはさまざまな機能があるが、最も使う一つに「検索」がある。検索エンジンはいくつかあるが、日本国内で最も多いのがGoogle(グーグル)でシェアは約70%、2番目のYahoo!(ヤフー)の約20%と比べても圧倒的に多い。

 検索もとても便利になってきている。「ランチ」と入力すれば、日本中の飲食店が出るのでなく、自身がいまいる周辺の店舗が地図とともに紹介される。店名が表示されるのは3件だけで、4件目以降は「さらに表示させる」などのボタンをタップ・クリックする必要がある。最初に出てくる3件はグーグルの独自のアルゴリズムで選ばれているが、検索者はこの3件の中から目的地を選ぶ傾向にあり、ここに表示されることが店舗にとっては大きなメリットとなる。

 アルゴリズムは非公開だが、ある程度は、3件に入るための対策はできる。「MEO対策」と呼ぶが、都市部を中心に対策を始める店舗が急増。地方ではまだ普及していないが3件しか枠がない分、同業者が多いジャンルでは競争が必須。地元住民向けはもとより、観光客やことし11月のねんりんピックでの集客アップを目指す店舗では、導入が必要になってくるだろう。(城)