県内の自治体と関西を中心とした大学等がまちの活性化について考える「紀の国大学」の御坊まち歩きフィールドワークが24日に開かれ、学生たちが防災、観光、歴史のジャンル別に活性化へ向けたアイデアを発表した。

 御坊市は2016年度から和歌山大、和高専、大阪市立大と連携してまちの活性化を考える「紀の国大学」に取り組んでおり、これまで2年間は防災をテーマに検討してきた。本年度は防災に観光、歴史も加え、学生と教授、市職員が5班に分かれて御坊寺内町や紀州鉄道を散策し、市中央公民館で活性化策についてワークショップ。最後に各班がそれぞれのテーマごとにプランを発表した。

 防災では、防災とリサイクルを合わせた「ボウサイクル」や小中学生の家族を対象にした「防災キャンプ」を提案。ボウサイクルは、避難訓練等に子どものおもちゃや絵本など不要になった物を持ち寄って物々交換するユニークな取り組みで「訓練の参加率を高めるのが狙い」と思いを披露した。防災キャンプも訓練への参加を促すため、非常食クッキング、テント張り、自衛隊の協力を得て風呂体験など楽しめる内容にした。

 観光では紀州鉄道の廃線を活用した手こぎトロッコや古民家での民泊、歴史では、1964東京オリンピックを呼んだ和田勇氏をテーマに想像力を膨らませたオリジナルの物語を発表した。市防災対策課の大川秀樹課長は「面白いアイデアを出していただいたので、できることから実践していきたい」と話していた。

写真=防災、観光、歴史をテーマにアイデアを発表した