御坊市塩屋町南塩屋の須佐神社で10日、日高路に春の訪れを告げる「おとう祭」が行われ、子どもたちが大幣を振って氏子の平安を願った。
 毎年3月10日に行われており、県無形文化財にも指定されている。氏子5地区から選ばれた15歳以下の5人の男子が参加するが、少子化で区長が代役を務める地区もある。ことしは子どもが蕨野区の中嶋蓮君、南塩屋区の栗原蒼太君、切山区の前田拓也君、南谷区の中衛門君の4人が務め、森岡区は坊芳文区長が代役を務めた。榊持ち、太刀持ちを従えた子どもたちは本殿で奉幣の儀に臨み、小竹伸和宮司の祝詞奏上に続いて2㍍近くもある大幣を振り、世話人は後ろから洗米(ハナガラ)をまいて平安を祈願した。
 このあと境内では厄除けや豊作を願った餅まきもあり、多くの地域住民らでにぎわった。