自分の体の不調を本欄で取り上げる頻度がかなり増えてきた。年齢が進んでいる証かと思うと多少憂鬱になるが、今度は右の肘を捻挫してしまった◆転倒したとか重い物を持ったとか、特に明確な理由もないのが情けない。おそらくはこたつで寝てしまった時に腕がおかしな角度になっていたのだろうか。起きてみると違和感があったので、筋でも違えたかと何度か自分で関節をひねってみたが、それが良くなかったようだ。痛みを自覚した時には肘を軽く内側に曲げたまま、それ以上曲げも伸ばしもならなくなっていた。整骨院で診てもらうといわゆる捻挫で、包帯で固定して冷やし続けると幸い一日半で元通り曲がるようになった◆災難だったが、今後のために教訓を得ようと考えてみると、焦らずに時間をかければ大抵の作業は左手でも十分できることが分かった。利き手と同じペースで急いでやろうとすると駄目だが、じっくり取り組むとそれなりに機能してくれる◆そうはいってもやはり、何の動作にも無意識に全身が使われる。車のキーを回すのは手の先だけの仕事のように思うが、やはり肘に響く。ペットボトルのふたを開ける動作も同じ。関節は扇の要のように力の加わる場所で、何をするにも体全体が機能して正しいバランスが取れるのだとあらためて分かった◆もう一つ、いざという時には原則に従うべきということ。最初に痛くなった時、筋肉の炎症は冷やして安静にするのが一番と知っていたのに、寒いから冷やすとよくないのではなどと余計なことを考え湿布も貼らなかったのが敗因だったようだ◆しかし肘を大事にしながら多少無理な姿勢で作業するうち、肩もおかしくなってきた。今度は早めに湿布など貼って対処しようと思う。(里)