最近、携帯電話の将棋ゲームにハマっている。ネットで人との対局もあるが、それだと好きな時に開始したり、中断したりできないので、筆者がしているのは、コンピューター相手。強さのレベルが100段階まであり、現在84まで勝ち進んでいる。
 「この駒を捨て駒にしてああやってああすれば詰めるか」「これで一手先をいける」などと、一見それらしく指しているが、完全に我流の戦法。将棋と言えばかつて亡祖父から習って覚えたぐらいで、恥ずかしながら守りの囲い方など専門的なことは知らず、「攻撃は最大の防御」をモットーにひたすら飛車、角、銀などを使って攻めるタイプ。こちらの陣形がぐちゃぐちゃになり、王が敵陣まで逃げ込むようなこともあるが、とにかく一手早く敵の王を詰めれば勝ちである。まるで戦国時代の合戦のようであり、いまも世界で起きている戦争が「将棋で勝敗を決すればだれも犠牲者が出ないのに」などと、子どもじみたことも考える。
 そんなへぼ将棋を指す筆者が言うのも何だが、本当に将棋は奥が深いと思う。あの81マス、合計40の駒で、「10の220乗」というとんでもない手の種類があるそうだから当然。しかも取った駒が使えるのでもはや無限通りの手になってくるといってもいい。ところが、実はコンピューター相手の将棋にはくせがあり、何度も指すうちにそれが分かってきて、勝てるようになってくる。あきらめずに何度もチャレンジすることが大切。そうこうしているうち、結構自分なりの実力がついたと思っている。何を言いたいというわけでもないが、暇つぶしの方法としてちょっと紹介までに。     (吉)