田辺市龍神村東、上山路小学校(瀧本毅校長)に木質ペレットを燃料とするストーブが各教室に設置された。県内の公共施設では初めて。燃料となる木質ペレットは地元の間伐材が原材料で、瀧本校長は「龍神の林業を教材とした学習を進めており、子どもたちにも地元の木材に一層関心を持ってもらえる」と話している。
 ストーブ本体の大きさは高さ70㌢、幅90㌢、奥行き45㌢。温度調節も行うことができる。1~6年生までの各教室に配置し、今月から使用を始めている。使われている木質ペレットは、地元の間伐材などを粉砕、圧縮した燃料。直径5㍉程度、長さ1~2㌢の円柱状で、燃料ストーブに投入して使用する。県内唯一の製造業者、龍神村小家の川口建設(川口明久社長)から購入している。
 通常、木質ペレット2㌔で灯油1㍑と同じ程度の熱量を発生させることができる。ペレット1㌔の価格は35~40円。灯油ストーブと比較して燃料コストが抑えられ、灯油のような臭いもしない。「昨年まで使用していた石油ファンヒーターでは、吹き出す熱風で局部的に温かくなりすぎることもあったが、木質ペレットストーブの場合は部屋全体を暖めるという感じで、木のいい香りがする」という。瀧本校長は「環境にやさしい燃料で、地域資源を使った地産地消にもつながる」と話している。