紀伊水道を挟んで約50㌔、対岸の〝お隣さん〟となる御坊市と徳島県阿南市が、17日午前10時から阿南市役所で両市の発展を目的とした「パートナーシティ協定」を締結する。以前から相互のイベントに参加するなど交流を続けているが、より一層共通点や特性を最大限生かして観光、地域振興、防災対策に取り組む。御坊市では初の試みとなる。
 両市の交流については、柏木征夫御坊市長と岩浅嘉仁阿南市長のトップ同士の話し合いの中で進めており、御坊側が阿南の「活竹祭」、阿南側が御坊の「宮子姫みなとフェスタ」などに参加している。今回締結するパートナーシティ協定は、特定分野での交流を主体とした協定で、地域の活性化を目指す。同じような協定の「姉妹提携」が包括的な分野での交流を進めるのに対して、パートナーシティ協定の交流分野は限定できるため、自治体としては取り組みやすく、全国的にも増えている。
 御坊、阿南の両市が取り組むのは観光、地域振興、防災対策となっているが、具体的には今後の話し合いで決めていく。現在、御坊市は藤井寺市、近江八幡市とそれぞれ防災協定を締結しているが、パートナーシティの協定はなかった。
 阿南市 人口7万6237人(10月末現在)、面積279.4㌔。徳島県の南東部に位置し、四国最東端の自治体でもある。産業は竹林が多く全国一のタケノコ生産量を誇る。鉱工業にも恵まれている。また、蛍光体や発光ダイオードの一大産地であり、四国で最初に太陽が昇るまちでもあることから「光のまち阿南」としてPR。LEDバレイ構想(LED光産業集積計画)の中心地と位置づけられている。