文部科学省が16日公表した平成25年度の児童生徒問題行動調査結果で、県内は公立の小中高校と特別支援学校で認知されたいじめが前年度より279件増えたことが分かった。
 県内のいじめ認知件数(いずれも公立)は小学校が1882件、中学校が452件、高校が278件、特別支援学校が23件の計2635件。前年度と比べると小学校が273件増、中学校が33件減、高校が44件増、特別支援学校が5件減で、総数は2356件から279件増加した。
 いじめの内容では、小学校は冷やかしやからかい、悪口などが1291件で6割近くを占め、次いで仲間外れや集団による無視(352件)、軽くぶつかられたり蹴られたりする(338件)など。中学校、高校も冷やかしやからかいが最も多く、割合はそれぞれ55.6%、41.2%。
 県内の国公立、私立学校の1000人当たりのいじめ認知件数は23.7件で、全国平均の13.4件を大きく上回っている。
 県内の公立学校では児童生徒へのアンケートや面談を年3回以上実施し、教職員に対してもいじめの定義に基づき適切に認知するよう、マニュアルを配布して校内研修を行っており、県教育委員会はこれらの取り組みから「子どもが発するどんな小さなサインも見逃さず、しっかり向き合い、いじめを積極的に認知した」としている。