18日に京都市のわかさスタジアム京都で開幕する秋季近畿地区高校野球大会。2府4県の代表16校がトーナメントで激突し、来春のセンバツ出場校を選ぶ際の重要な参考資料となる。出場校は、今夏の甲子園優勝校で春夏5回の全国制覇を誇る大阪桐蔭(大阪)を筆頭に、今春のセンバツを制した龍谷大平安(京都)、名門・PL学園(大阪)、甲子園常連の報徳学園(兵庫)に天理(奈良)、古豪・箕島(和歌山)とそうそうたる顔ぶれで、地元期待の日高中津はその中でも最有力とされる大阪桐蔭に挑む。
 18年前、全国分校初の甲子園出場を決めたときの秋季近畿地区高校野球大会。開催地が同じ京都府で、試合会場も同じわかさスタジアム京都(当時は西京極総合運動公園野球場)。さらに当時の組み合わせを見てみると、平安、報徳学園、PL学園、天理が出場しており、日高中津の初戦は今回と同じ大会3日目の第2試合となっていた。県予選で智弁和歌山を破って勝ち上がったのも当時と同じ。「あの大阪桐蔭では厳しい戦いになる」との見方が多いが、こんな吉兆もある。
 「小さな学校、大きなチャレンジ」が若アユのモットー。近畿大会の抽選結果が届いたとき、垣内邦夫監督も「ずっと、小さな学校が大きな学校に勝てるようにと頑張ってきたんで」と話し、臆した様子はみじんもなかった。平成9年のセンバツ、先輩たちは多くの注目が集まる中、古豪・中京大中京(愛知)と対戦。3―6で敗れたが、6回表まで3点リードするなど互角の戦いを演じた。後輩たちにもそんな戦いを期待したいところ。「甲子園出場、そして初勝利」。来春、小さな学校のでっかい夢が実現する瞬間をみられるよう願っている。       (賀)