若アユ、近畿まであと1勝!! 来春のセンバツ出場校を選ぶ際の重要な参考資料となる秋季近畿地区高校野球大会の県2次予選は27、28の両日に県営紀三井寺球場で1回戦計4試合が行われ、ベスト4が出そろった。初日の第2試合では、日高中津が智弁和歌山に11―5で快勝。日高中津は初回に早田の満塁本塁打で試合の主導権を握ると、2回以降も四死球に乗じて着実に得点を加え、2投手の継投で強力打線の反撃を凌ぎきった。
 23日の県1次予選代表決定戦で今夏の和歌山大会を制した市和歌山に逆転勝ちした日高中津。この日は今春のセンバツ出場校で甲子園常連の強豪を見事打ち破り、来春の夢舞台へ大きく前進した。
 初回、増田の左前打と2四球で2死満塁とすると、早田がフルカウントから高めに浮いたボールを左越えへ叩き込んで4点を先制。2回は中原の一塁線二塁打と犠打で1死三塁と攻め、増田のスクイズで1点。4回には1死から死球と増田の左越え二塁打で二、三塁として今春のセンバツで好投した齋藤を降板させると、代わった金岡からスクイズ本封、四球などのあとに岡﨑が押し出しの四球を選んで1点を加えた。勢いに乗る若アユ打線は5回、四死球と庄司の左前打で無死満塁の好機をつくり、栗栖が押し出しの四球。なおも智弁和歌山3番手・中野から1死後、西出が左前へ2点適時打を放ち、リードを大量9点に広げた。6回に4点、7回に1点返されるも8回に5番手・橋から早田が左犠飛。9回には増田の中前適時打でさらに突き放し、試合を決めた。
 日高中津の先発・栗栖は5回3分の0を2安打4失点。3四死球を与えた初回はけん制や併殺でピンチを切り抜け、5回まで7四死球と制球が定まらない中も智弁打線に1本も安打を許さず、試合の流れを譲らなかった。6回1点返されたあとの無死満塁からマウンドに立った岡は4イニングを投げ、7安打されながらも自責点0の粘投。6回のピンチに2本の適時打を浴び、7回には失策からの連打で1点を失ったが、8、9回は踏ん張り、智弁和歌山の4強進出を14年ぶりに阻んだ。
 安打数は両チームとも9本。日高中津は智弁和歌山投手陣からもらった14四死球を逃さず得点につなげた。
 日高中津の垣内邦夫監督は初回の早田の一発について「見事というしかない」とたたえ、「凡打してもエラーしてもみんなで励まし合って、全員で力を合わせてつかんだ勝利」と喜びを表した。準決勝へ向けては「今度は和歌山ナンバー1の投手が相手。打線に勢いがあるが、油断せずにこの調子で臨んでいきたい」と話した。
 準決勝は10月4日に県営紀三井寺球場で行われ、対戦カードは第1試合(午前10時~)が日高中津―和歌山東、第2試合(午後0時半~)は箕島―初芝橋本。県2次予選では決勝進出2校と3位決定戦の勝者1校の計3校が近畿地区大会へ出場できる。日高中津は準決勝または3位決定戦のいずれかに勝てば、近畿出場が決まる。
 【その他の結果】和歌山東8―2高野山、箕島7―5桐蔭、初芝橋本11―1近大新宮(6回コールド)