毎年、数回のアカウミガメの上陸、産卵が確認される美浜町の煙樹ケ浜は今季、7月中に浜ノ瀬地内の砂浜で2回の上陸跡が見つかったが、いずれも産卵は確認できず。8月以降は2週続けての台風や大雨で海岸に大量の流木等が打ち上がり、上陸が確認できないまま産卵シーズンが終わろうとしている。
 本州有数のアカウミガメの産卵地として知られるみなべ町の千里の浜は、今季の産卵回数が139回で、昨年の266回からほぼ半減。上陸、産卵への台風の影響は大きくないとみられているが、全産卵場所の3分の2ほどが台風の高波などで流失したという。
 煙樹ケ浜はもともと上陸回数が少ないが、今季は7月15日に浜ノ瀬地内の漁港近くの砂浜、下旬には第一若もの広場近くの砂浜で上陸跡が見つかった。いずれも産卵は確認できず、8月に入ってからは2,3日の台風12号、9,10日の11号による高波で大量の流木等が打ち上がったため、ウミガメの足跡等が判断できない状態が続いている=写真=。
 町教育委員会のウミガメ担当職員は「台風で打ち上げられた流木が多すぎ、8月は上陸もできていないのでは」と話している。