11日に県営紀三井寺球場で開幕した第96回全国高校野球選手権和歌山大会は、連日熱戦が繰り広げられている。各チームが実力伯仲で、15日の5日目までの16試合で延長戦が約3分の1に当たる5試合。手に汗握る白熱ゲームが多く、目が離せない。筆者は5日目にこの夏、初めて紀三井寺球場に足を運び、地元校の試合を取材した。この試合も1点を争う好ゲームとなり延長戦に突入。昼下がりの照りつける厳しい日差しのなか、熱中症対策として3本も用意した飲み物を飲むのも忘れて選手たちのプレーをカメラで追った。試合が終わってから慌てて飲んだが、取材前はこまめな水分補給を心掛けていただけに反省しきり。
 総務省によると、熱中症によって7日から13日までの1週間に2357人が救急搬送。県内は27人で、このうち1人が亡くなっている。調べてみると予防法としては、やはりこまめな水分と塩分補給で、のどの渇きを感じなくても飲むことが重要。エアコンや扇風機を使った温度調節など室内環境も大切で、遮光カーテンやすだれ、打ち水なども効果的だそうだ。外出時は帽子や日傘などの着用はもちろん、身に着ける衣類も通気性が良く吸湿、速乾に優れたものがいいという。熱中症は適切な予防をすれば防ぐことができ、もし熱中症になった場合でも適切な応急処置をすれば救命することができる。誰もが熱中症についての正しい知識を身に付け、予防を呼びかけ合うことが大切だ。
 厳しい暑さの夏はまだ始まったばかり。筆者も球場ではいくらゲームに夢中になっても水分補給に注意をはらい、対策を念頭に夏を乗り切りたい。   
       (昌)