美浜町の松洋中学校(藤本糧三校長)は30日、津波避難訓練を行い、全校生徒約180人が学校から約2㌔離れた登り口から西山へ避難した。
 学校以外に安全な避難場所はどこにあるのか、どの道を通ればよいか、自分の足でどのぐらい時間がかかるのかを知ろうと、町と町教育委員会、御坊署の協力を得て初めて実施。午後1時30分、試験用の緊急地震速報が流れ、生徒が3階の2つの教室に集まり、人員確認のあと、西山に向けて出発した。
 校門北側の県道交差点を西に折れ、中央公民館前を北向きに喫茶「きゃら」前の三差路まで行き、県道から坂を上って高台に到着。標高は20㍍以上あり、全員が小走りで、一番早い生徒は15分30秒、最後の生徒も20分後には到着した。
 教諭は「和田の住宅地内を通ればもっと早く到着できるが、倒壊家屋等で道が寸断されることも予想されるため、幹線道路を使って避難した。中央公民館から西山の登り口までの間は少し標高が低くなるが、今回の訓練で学校からの所要時間も分かったので、実際に大津波警報が発令された際、20分以上の余裕があれば今回の場所まで逃げるようにしたい」と話していた。