和歌山県では来年いよいよ「2015紀の国わかやま国体」が開かれる。県内の各市町村が競技会場となり、特別競技38競技、公開競技4競技、デモンストレーションスポーツ27行事が行われる。自転車とゴルフを担当する印南町では、ことし8月に自転車のリハーサル大会も予定しており、300人の運営ボランティアの募集も始めている。
 国体とは、国内最大かつ最高の国民スポーツの祭典で、戦後、スポーツを通して国民に希望と勇気を与えようと、昭和21年に京都で第1回が開かれた。スポーツに携わる学生や社会人にとっては目標の一つであり、また「国体で何位入賞」や「国体に出場」などの経歴は、選手たちにとって大きなステータスの一つになるだろう。
 そんな国体に向け、和歌山ではいたるところにマスコットキャラクターの「きいちゃん」を目にするなど、ムードが高まっている。一方で、国体自体、国内最高のスポーツの祭典という大規模のわりには、いまひとつ大きな盛り上がりにはいたっていないように感じる。特に昨年は日本で最も盛り上がるであろう東京が開催地だったが、筆者が目にしなかっただけだろうか、ほとんど情報が入ってこなかった。ことしの開催地が長崎県ということもどのくらいの人が知っているのか気になるところ。
 国体については一スポーツ大会としてだけでなくさまざまな見方があると思うが、出場を目指して日々練習に励んでいる選手たちの努力や熱意を尊重し、それに応えることができる大会でなければならない。日高地方からも多くの選手が出場するだろうわかやま国体。筆者も紙面を通じて、地元選手を中心に盛り上げに貢献できればと思う。  (城)