県の和歌山の森林、樹木を守り育てる条例に基づき、森林等の保護育成活動に功績のあった団体、個人をたたえる本年度の県緑化功労賞に、美浜町の松原小学校(前田嘉信校長)が決まった。同校は毎年、県林業試験場等から講師を招き、松林の環境を守る学習に取り組んでおり、毎日、児童が学校周辺の松林の清掃活動を実施。5月24日に日高川町の天文公園で開催される「わかやま森林と樹木の日」記念行事で表彰される。
 松原小学校は美浜町のシンボル、煙樹ケ浜の松林を守る活動に取り組んでおり、毎日、1年生から6年生までが縦割り班で学校周辺の松林を清掃。秋には県の林業試験場や日高振興局林務課の職員らを講師として、菌根性きのこ「ショウロ」の発生誘導試験も行っており、松が強く根を張る栄養分の少ない土壌を守ることで、最近では毎年のようにショウロが見つかるようになったという。
 このほか、昨年度は4月に緑の募金活動への参加、6月に日高川町のゆめ倶楽部21から講師を招いての緑育学習があり、12月には松の間伐体験、町の清掃活動に合わせた松林のクリーン作戦などを実施。地域の美化も合わせ、子どもたちの地道な緑化活動が続いている。
 5月24日の「わかやま森林と樹木の日」記念行事は、平成23年度に開かれた全国植樹祭の翌年から始まり、24年度は田辺市の新庄総合公園、25年度は和歌山市の四季の郷公園で開催。ことしはみどりの少年団の小学生ら約300人が参加、仁坂吉伸知事から松原小の表彰状授与があり、全国植樹祭で天皇皇后両陛下がお手蒔きされたオガタマノキ、クマノミズキの記念植樹、木工体験等が行われる。
 松原小の前田校長は「美浜町や県、地域住民の皆さまのご指導とご協力、卒業された先輩方から受け継いだ伝統があってこその表彰です。これからもこのすばらしい松林を愛し、守り育てていく活動に頑張りたいと思います」と話している。