経済産業省が選定した「がんばる商店街30選」で、和歌山県から唯一、御坊市商店街振興組合連合会(坂井和夫理事長)が選ばれたと、25日に二階俊博代議士から連絡が入った。同組合は設立47年目で、「百円笑店街」や官民一体の「ごぼう寺内町ふれあい商店街」など、誘客を図るためのイベントに力を入れている。授賞式は来年3月3日に東京で行われ、今後、冊子の作製などで30選の商店街の取り組みが全国発信される。
 同省は革新的な製品開発、サービスの創造や地域貢献、地域経済の活性化など、さまざまな分野で活躍している商店街の取り組み事例をがんばる商店街30選として選定。選ばれた商店街を広く周知することで関係者らのモチベーションを高め、後進の育成などにもつなげるのが目的で、過去にもがんばる商店街100選や77選などがあった。
 全国の商店街組合は1万5000団体あり、うち各都道府県から推薦を受けた106組合から30選を選定。御坊市商店街振興組合は昭和42年に設立。現在、組合会員数は288店舗。同商店街でも全国各地と同様に高齢化や後継者不足、周辺への大型店進出で疲弊する中、誘客を図って活性化につなげようとさまざまなイベントを実施。100円で自慢の品物やサービスを販売する百円笑店街は、ことしで3年目を迎え、先月30日で11回目。他のイベントとの同時開催もあって徐々に定着してきた。また、ことし10月からは紀州鉄道、県、市と連携して全国的にもユニークなごぼう寺内町ふれあい商店街を行っている。紀州鉄道に乗車して寺内町を観光し、商店街で買い物もしてもらえるように工夫した取り組みで、行政の補助金に頼らない事業としても注目されている。このほか、商工祭プレイベントのラッキーナンバーくじや街路灯のLED化で省エネ、防犯カメラの設置で地域の安全・安心づくりも進めている。来年夏に横町でオープンする中川邸を活用した古民家レストランとの連携も考えている。
 坂井理事長は「平成12年には本町商店街ががんばる商店街100選になったことはあるが、より数が少ない30選に御坊市商店街として選ばれたことは大変励みになります。各種イベントで目に見える成果はなかなか出しにくいですが、商店街が元気になるよう地道な活動を続けたいと思います」と意気込んでいる。