高速有田-御坊間(延長19.4㌔)の4車線化事業で地元設計協議が、トップを切って19日から野口地区でスタートする。今後、各地区でも順次設計協議を行っていき、用地交渉、取得、そして着工の流れとなる。関係者らは5年後の4車線化完成へ努力しているが、この設計協議から用地取得までいかにスムーズに進むかが鍵を握っている。
 有田-御坊間の4車線化についてはことし6月11日に国の事業許可が下り、22日に事業着手式を行った。以後、進めていた測量、設計が終了したことで、いよいよ地元設計協議に入っていく。野口地区(延長1㌔)は19日北野口、20日古森、21日下野口、22日上野口でいずれも午後7時から地元集会所で実施。事業主体の西日本高速道路㈱(NEXCO)はじめ、県、市の関係者が出席して設計図を基に説明。工事に伴う周辺道路や水路の機能復旧について協議を重ねていき、地元住民の合意が得られれば確認書を締結する。ほか日高川町(5.7㌔)、有田川町(3.1㌔)、湯浅町(1.3㌔)、広川町(8.3㌔)も年明けから順次設計協議を行っていく。
 当初、有田-御坊間の4車線化はNEXCO側が「8年半後の平成33年度の完成を目指す」と目標を設定していたが、二階俊博代議士や鶴保庸介参議が着手式の場で「本県の高速整備はいま始まった話ではない。ともすれば20年、30年も前から取り組んでいる。民主党への政権交代など紆余曲折もあって遅れているため、5年以内で完成させてほしい」と訴えたことで、関係者らが早期の事業完成へ火がついた経緯がある。
 スムーズな事業推進に最も重要となるのが地元設計協議から用地取得までで、今後の進展が注目される。4車線化の総事業費は710億円で、かねて地元要望があった川辺ICのフルインター化も行われる。