みなべ町の高城中学校と清川中学校の統合に伴う推進委員会が22日に清川公民館で開かれ、新しい学校名を「高城中学校」と決めた。2月に両地域の全世帯を対象に実施したアンケートの調査で、「高城」とする意見が過半数となりまったく別の「新しい校名」とする意見を上回ったことを重視した。今後は校歌や校章などの協議に移る。
 新中学は、高城中学校の既存施設の一部を改修して校舎とし、平成26年4月の開校を目指している。校名については先月5日に開かれた推進委員会で「両地区の全世帯を対象にアンケート調査を実施し、結果を尊重する」としていた。設問は「高城中学校の校名でよい」「新たな校名に変える」のいずれかを選ぶ形。2月18・19日に区長を通じてアンケート用紙を配布し、同月末に回収した。
 566件(高城348件、清川218件)のうち548件(96・82%)を回収。「高城中学校」は304件で55・47%、「新たな校名」は228件で41・61%となった。白票16件で2・92%。「高城中学校」を選んだ理由は「近い将来に上南部中と統合しなければならなくなるので、それまで変えなくてもよい」「校名を変えると経費もかさむ。浮いた経費を他に回す方がよい」など。「新しい校名」の理由は「中学校が新しくなるので新しい校名がいい」「子どもたちに募集すればどうか」などで、中には「設問の回答に『清川中学校』がないのはフェアではない」という声もあった。
 委員会では今回の結果を重視して統合校の校名を「高城中学校」に決定。豊田泰猛教育長は「重たい決定だが、子どもたちの笑顔のため、大人がわだかまりを捨てて前に進めていく必要がある」と話した。校歌、校章については所管する総務部会が立案し、次の推進委員会ではかることとした。