みなべ町区長会が6日に役場で開かれ、 出席者から 「議員定数を削減してはどうか」 という提言が出された。 議会への要望書提出までには至らなかったが、 「厳しい財政事情の中、 町政の一翼を担う議員が率先して定数削減を断行すべきではないか」 という趣旨。 町議選はことし9月に行われたばかりだが、 今後定数削減の論議が活発化する可能性もある。
 みなべ町の議員定数は町村合併前は旧南部町と旧南部川村それぞれ14だったが、 合併当時の平成16年の選挙で16、 同20年の選挙から14に削減した。 日高地方の他市町と比較すると、 御坊市と同じになる。 みなべ町は人口1万4014人 (9月末現在) で、 1001人に対して議員1人の割合。 同時期のデータで他市町の議員1人当たりの人口をみると、 御坊市は1831人、 日高川町 (定数12) が897人、 美浜町 (同10) が800人、 印南町 (同12) が752人、 日高町 (同11) が711人、 由良町 (同10) が659人となっている。 西牟婁地方では白浜町 (同14) が1657人、 上富田町 (同12) では1277人、 田辺市 (同22) は3660人。
 会合では区長から 「町づくりの推進には多額の事業費がかかり、 財源として起債が必要になると推察する。 みなべ町は起債の借入に県の許可が必要な起債要許可団体。 財政破綻の懸念がある早期健全化団体にならないためにも歳出の抑制が必要」 「町に要望しても予算がないと言われる。 それなら職員や議員の人件費を削るべき」 と、 議員定数削減に積極的な意見が聞かれた。 今回は議会に要望書を提出するまでには至らなかったが、 いまの区長の任期がことしいっぱいのため、 この問題を新区長に引き継いでもらうことを確認した。
 こうした声に対し、 田中昭彦議長は 「9月に改選があったばかりで、 いまのところ議会では議員削減については意見は何も出ていないが、 今後住民の意見が盛り上がってくれば検討したい」 と話している。