印南町は大災害による停電時の電源確保へ、 避難場所となっている切目小学校に太陽光発電パネルと蓄電池を設置する。 蓄電池と併用することで日光が当たらない夜間や雨天時でも電源を確保でき、 日高地方では先進的。 10日から開会する議会12月定例会の一般会計補正予算に設計費を計上しており、 来年夏休み中の設置を目指す。
 切目小学校は海抜30㍍以上の場所にあり、大地震発生時には元村や上道地区の住民ら100人以上が避難すると予想されている。町では長期の停電や通信を維持するための電源確保に向け、太陽光発電パネルの設置を計画。パネルだけでは日光が当たって発電している間しか電気が使用できないため、蓄電池も設置する。パネルの発電能力は、一般家庭の約3倍となる10㌔㍗、蓄電池の容量は15㌔㍗を予定。住民が避難する体育館の電力をすべて賄うことは難しく、照明など電力消費が激しいものは今後ガソリン式などの発電機での対応を検討していくが、住民の携帯電話など通信機器の電力確保に活用。また天候に左右されるものの万が一に備えて永続的な電気供給を確保しておこうと導入を決めた。普段は、発電した電力を売電せず、学校での使用に充てる。
 12月議会には設計費300万円を計上。議決されれば来年夏休み中に工事を行い、完成しだい稼働させる。工事費は4000万円を見込んでおり、うち3000万円が国の補助となっている。