ロンドン五輪が連日白熱した戦いを見せている。 日本人選手も活躍し、 女子柔道57㌔級で松本薫選手、 体操個人総合で内村航平選手がそれぞれ金メダルに輝いた。 テレビを通じて声援を送り、 メダルを獲得すると胸が熱くなる思いだ。 12日の閉会式まで多くの感動と勇気を与えてくれることだろう
 ▼そんな中でも今大会では水泳 (競技) の活躍が目を引く。 金メダルこそなかったものの、 入江陵介選手や鈴木聡美選手、 男子リレーで銀を獲るなどメダルが計11個となった。 2004年のアテネ五輪の8個を上回る戦後最多
 ▼しかし、 日本の水泳で過去の大会を振り返ってみると、 決して順風だったわけでない。 1972年のミュンヘンオリンピックから4大会連続でメダルが獲れず低迷した時期もあった。 だが、 1988年のソウル大会以降に奮起し、 鈴木大地選手が金メダル。 1992年のバルセロナ大会で岩崎恭子選手も金メダルを獲った。 さらに2000年以降は躍進を遂げ、 シドニーで4個 (銀2、 銅2)、 2004年のアテネでは8個 (金3、 銀1、 銅4)、 2008年の北京でも5個 (金2、 銅3) とメダル数を増やしてきた
 ▼一方、 苦戦したのがお家芸といわれている男子柔道。 銀2個、 銅2個の計4個を獲得したが、 1964年に東京五輪で正式競技になって以来初めて金メダルを逃した
 ▼今回のロンドン五輪のテーマは 「Inspire a generation」。 直訳すると 「次世代の奮起」。 勝者には一時的な敗北や挫折はつきもの。 男子柔道は屈辱を味わう結果に終わったが、 4年後のリオデジャネイロ (ブラジル) に向けて奮起を期待したい。   (雄)