市内の小さな子どもを持つ母親らでつくる家庭教育支援団体、子育て応援ユニットHML(ハッピーママライフ=寺村多喜代表)は11日、市中央公民館で子どもへの暴力を防止するためのCAPスペシャリスト養成講座を開いた。講師にNPO法人CAPセンターの2人を迎え、日高地方だけでなく、和歌山市や大阪府、奈良県などから30人が参加。子どもの虐待の種類、人権意識を育むことの大切さなどを学んだ。
 CAPとはChild(子ども)Assault(暴力)Prevention(防止)の略で、1978年にアメリカのオハイオ州のレイプ救援センターで誕生し、子どもが自分自身でいじめや虐待などの暴力から心や体を守るための教育プログラム。県内では都市部の和歌山市で定着しているが、日高地方にはまだ広がっておらず、今回の講座はこのCAPを広め、子どもの「内なる力」を信じ、その力を引き出すサポートができる大人を増やし、つながり、地域の子どもへの暴力防止の力が高まることを目的に開かれた。
 講座は13日までの3日間開かれ、6月に実践編の講座を受講すればCAPの資格が取れる。新しい公共の場づくりモデル事業を活用した、きのくに県民カレッジ登録講座として、HMLは昨年度から市内の小学3年生を対象に2時間の参加型のワークショップも行っている。
 
HMLメンバーの中道幸代さんもこの講座で資格取得を目指しており、「CAPでは 『すべての子どもに安心、自信、自由を』 を合言葉に私たちは活動しています。地域の子どもたちを暴力から守り、支えていきたいと思います」と話していた。