アメリカのニューメキシコ州南部の砂漠地帯に、宇宙船が離着陸するスペースポート(宇宙港)が完成した。早ければ来年から営業運行に入り、宇宙旅行時代が到来することになる。宇宙船は飛行機の翼の下に取りつけて上空15㌔まで運んだ後、切り離してロケットに点火。約4分間、無重力状態が体験でき、窓からは青い地球も望むことができる。すでに450人以上の申し込みがあるという。
 人は「見果てぬ夢」や「はてしない世界への憧れ」を抱き、そこにロマンを感じる。それは宇宙だけでなく、歴史も同じこと。5年前にみなべ町東岩代地内の松林で立派な太刀が見つかった。太刀の製造年代や、高官が使うような見事な装飾が施されていたことなどから郷土史研究家の山本賢さんは「平清盛の孫に当たる維盛(これもり)所有の品だった可能性がある」と推論を立てている。加えて維盛は「岩代の浜で源氏の追っ手、湯浅七郎兵衛宗光(ゆあさのしちろうびょうえむねみつ)に見つかった」という平家伝説が地元に残っていることも根拠の1つだ。850年も昔、そういう出来事が地元で起きていたのではないかと考えるだけでも気持ちがわくわくする。もちろん、いまとなっては真相は解明できないが、事実が分からない方が空想する楽しさがあっていいという面もある。
 ちなみに宇宙旅行の費用は、3日間の事前訓練を含めて1600万円。筆者のような庶民にはまだまだ先の話。それよりも来年放送されるNHKの大河ドラマ「平将門」を見ながら、「太刀は維盛の所有品ではなかったのか」と歴史ロマンを楽しみたい。   (雄)