ことしもあと2カ月と少しになった。まだ暖かい日もあるが、これから徐々に年末モードになっていくのだろう。年末と言えば 「今年の漢字」 。財団法人日本漢字能力検定協会では、11月1日から募集をスタートする。ことしはどの漢字が選ばれるのだろうか。出来事を振り返ってみる。
 国内では▽1月=タイガーマスク運動▽3月=東日本大震災、福島第一原子力発電所の原発事故▽4月=焼肉屋で集団食中毒▽7月=女子ワールドカップサッカーで日本女子代表が初優勝、地上アナログテレビ放送の終了▽8月=野田佳彦新内閣が発足▽9月=台風12号で紀伊半島に大規模な土砂災害など。海外では、5月のウサマ・ビンラディン死亡報道や10月のタイの大洪水、トルコ東部で大地震などだろう。
 ことしもいろいろあったがもっとも印象的なのは、いまでも傷跡が大きく残る東日本大震災。紀伊半島での台風、海外での洪水、地震などもあり 「自然災害」の 「災」 が浮かぶが、新潟県中越地震などがあった2004年が 「災」 だっため、外されるかもしれない。原発の「原」 、津波の 「波」 、水害の 「水」 なども思いつく。復興へ国内外から多くの支援が寄せられ、人と人とのつながりの大切さを強く感じたことなどから、なでしこジャパンのユニフォームテーマにも取り入れられた 「絆」 も有力候補だろう。
 いずれにしても東日本大震災は、外すことのできない出来事。本県でも南海・東南海地震の発生が危ぐされている。最近は小さいながらも地震が多くなり、不吉な予感がさせられる。ことしを振り返るとともに、あらためて意識を高めたい。 (城)