小玉スイカ「ひとりじめ」を収穫する弓倉さん

 JA紀州特産の小玉スイカ「ひとりじめ」の出荷が2日から始まった。同JA管内では御坊市と印南町で栽培され、全国有数の出荷量を誇る産地として知られている。今年も糖度が高く、冷蔵庫にそのまま入れて冷やせるサイズが人気。現在はハウス栽培品、6月からは露地栽培品も収穫され、東京、大阪、名古屋などに出荷される。

 今年は3月の低温などが影響し、昨年より1週間程度収穫が遅れたが、今後の天候次第で例年並みの生育に戻り、6月中旬から下旬にかけてピークを迎えるという。収穫は露地栽培を合わせて7月下旬まで続く。

 ひとりじめは産地基準糖度が11度以上と甘く、ジューシーな“シャリ”感や薄い皮が特徴。直径は15㌢から20㌢で、家庭用の冷蔵庫にまるごと入れて冷やすことができるサイズとなっている。

 生産地の御坊市と印南町を合わせた栽培農家数は約150戸で、栽培面積は約50㌶。JAによると、今年は例年並みの1300㌧の出荷量を見込んでいるという。

 スイカ作り歴約40年のJA紀州スイカ部会長の弓倉弘さん(59)=御坊市名田町楠井=も2日から、長男の一輝さん(24)と一緒にハウスで育てたひとりじめの収穫を始め、「今年もおいしいスイカがで出来ました。消費者の皆さんに喜んでもらえるように丹精込めて作っています。ぜひ味わってください」と話していた。

 地元では印南町のフレッシュマートやみなべ町のほんまもんふるさと産地直売所などで販売される。