近年おにぎりがブームになっているそうで、全国的にもおにぎりの専門店が増えている。おにぎりはテイクアウトして手軽に食べられるし、味噌汁や漬物、ちょっとしたおかずと一緒にすれば立派な定食にもなる。おにぎりは海外でも人気で、ドイツやアメリカではおにぎりの日本企業の出店ラッシュが続いているという。

 世界に広がりを見せるONIGIRI。先日、おにぎりを通じたまちづくりを推進させようと、全国各地からおにぎりにゆかりの深い具材の産地の自治体が集まる「おにぎりサミット」が開催され、梅干しの産地としてみなべ町が参加した。みなべ町のほか、新潟県村上市(鮭)、同県南魚沼市(米)、富山県魚津市(カニ)、埼玉県深谷市(ネギ)、愛媛県今治市(塩)、福岡県柳川市(海苔)の7つの自治体が参加し、今後、各自治体の地域イベントでおにぎりブースを出展するなどして、地域の魅力発信、相互交流につなげていくという。サミットでは各自治体の首長による会談も行われた。

 少し前に秋田県の知事が、「愛媛のじゃこ天は貧乏くさい」と発言し、炎上したことがあった。その後、秋田県知事は謝罪し、四国の知事らと一緒に都市圏でタウンプロモーションを行い、各地の名産品詰め合わせを「なかよしセット」として販売し、大人気を博した。お国自慢は貶し合ってもいいことはないなと考えさせられた事例だったが、このおにぎりサミットは各自治体がお互いの町のいいところをたたえ合って、一緒に盛り上げていこうとするのが何とも温かいなと感じる。参加自治体もどんどん増やしていきたいそうで、おにぎりという日本ならではの文化が、いろんなまちをむすんで、大きくなっていくことを期待したい。(鞘)