町が駅利用者や町民対象のアンケート結果などを基に描いた再整備イメージ図

 由良町が、カフェなどが入った交流施設と駐車場整備などを構想しているJR紀伊由良駅の再整備に向け、具体的な検討を進めていく民間を中心とした団体「由良町駅まちづくり協議会」が15日、発足した。和歌山大学の教授をトップに地元住民や団体関係者らで組織。駅周辺の混雑解消、町の新たな拠点へ、2025年末の取りまとめに向け、協議をスタートした。

 会議の冒頭、山名実町長が委嘱状を手渡し、「駅周辺については通勤通学の送迎時の混雑を緩和するとともに、駅の再整備により活性化への起爆剤にしたい。さまざまな角度からご議論いただき、駅前の未来を考え、ともにつくる『共創』の心を住民の皆さまと共有しながら進めていきたい」とあいさつ。役員選出で会長に選ばれた和歌山大学紀伊半島価値共創基幹教授の西川一弘さんは、「駅に新しい価値を付与するため、皆でアイデアを出し合ったり、現場の声を聞いたりと、学びながら進めていきましょう」と呼びかけた。協議に入り、施設の着工時期については役場職員が「あくまで最速で考えた場合だが、2025年末に協議会からの意見を受け、26年度に実施設計、27、28年度に着工」と説明。ただ、混雑解消については急務とし、進められるところから進めていく可能性があると話した。このほか、委員会では現在の駅舎を活用するのか取り壊すのか、災害対策機能を取り入れるかどうか、先進地視察を行うべきなど、積極的な意見が交わされていた。

 今後は、今月28日、2月、3月に行われる地域住民対象の駅についてのワークショップでの意見を踏まえて4、5月ごろに第2回を開き、以降は定期的に開催。今年の末に中間とりまとめ、来年末に最終とりまとめを予定している。

 会長以外の委員は次の皆さん。

 副会長=中谷美和子(里区)、玉置一郎(由良町議会)▽委員=秀年伸、上平忠生(以上中紀バス株式会社)、大土卓也(紀州農業協同組合)、安達麻理子(門前区)、大尻寿里(ゆらっこハート)、御堂直樹、下村明(以上JR西日本和歌山支社)、花岡孝司(由良町商工会)、坂田貢一(由良町観光協会)、三好章五(由良町議会)、原千恵(由良町教育委員会)、数見泰三(由良町総務政策課)