来週はもう11月に突入。2023年もあと2カ月となり、ここから一気に季節も前に進む。以前このコーナーで今年の流行語予想をしてみたが、今回は今年流行ったトレンドを振り返ってみたいと思う。

 まずはチャットGPT。こちらでリクエスト事項を入力すればAIが勝手に文章を自動作成してくれるサービスで、このコーナーでも度々登場した。和歌山市では資料作成や議事録の要約などで活用することを目指し、ガイドラインも策定された。御坊市でも導入が検討されており、今後ほかの自治体にも取り入れる動きが出てきそうだ。筆者も今年の春に、チャットGPTを活用したまちづくりに取り組む若者を取材させてもらい、仕事だけでなく趣味や教養など、幅広い分野で応用がきくチャットGPTの可能性を見た。

 次は平成レトロ。平成の時代に主流だったモノが令和の若者に受けているという。例えば使い捨てフィルムカメラ。今はスマホで簡単に芸術性の高い写真を撮影することができるが、フィルムカメラならではの写真の色味や現像するまで何が写っているか分からないというワクワク感が大ウケしている。それと平成時代の女子学生なら誰もがやっていたプロフィール帳も流行っている。誕生日や趣味、ハマっていることなどを書く自己紹介用紙を友達同士で配りあい集めるもので、たくさん集めている子は羨望の的だった。今はスマホのSNSで紙がなくてもデータが集約できる時代なのだが、書いてもらって集める労力、文字が残るという実感が若者には新鮮だったのかも。

 今年は新しいモノと懐かしいモノが混在し、古きを温めて新しきを知るといった感じだったが、来年はどんなモノが流行るのだろうか。(鞘)