選果作業が進められるYN26

 日高川町入野のJA紀州川辺果樹選果場で8日、極早生ミカン「YN26」の選果、出荷作業がスタートした。県内で最も早い時期に出荷される品種で、皮は青いが、甘味が強いのが特長。今年は夏に雨が少なかったため、例年より糖度が高く、小ぶりだが上々の出来。今月下旬まで大阪、東京などに出荷される。

 YN26は県果樹試験場がゆら早生と紅まどかを交配して開発した県オリジナル品種で、2012年に品種登録された。見た目は青いが、果肉はしっかりと熟しており、房を包むじょうのう膜が薄く、食べやすいのが特長。

 日高地方では日高川町や御坊市などの生産農家約80軒(栽培面積約9㌶)で栽培され、生産量は年々増加。9年前から取り扱っている川辺果樹選果場の昨年の出荷量は70㌧で、今年は100㌧を見込んでいるという。

 同JA日高川営農販売センターの営農指導員によると、今年の夏は例年に比べて雨量が少なかった影響で小ぶり傾向だが、例年以上に糖度が高いという。

 紀州川辺果樹選果場では果実の外観のきれいさや大きさのほか、光センサーで糖度をチェックして箱詰めされ、JAは「今年は全体的には上々の出来。今年初のミカンを食べてみてください」とPRしている。

 出荷は今月15日から18日ごろがピークで、28日まで行われる。大阪、東京、長野などを中心に全国に出荷されるほか、同JA直売所などでも販売される。