昨年試験的に製造されたシッポウクラフト

 印南町のかえるの港を運営する株式会社和み(古田高士代表取締役)は、地元ならではの新商品の創出として、印南のさまざまな農産物を使用したクラフトビール「シッポウクラフト」の開発に挑む。ゆくゆくはシリーズ化し、かえるの港の名物商品として売り出したい考えだ。

 和みでは地元農家や漁協などと連携し、かえるの港でしか買えない印南ならではの商品開発に取り組みたいと考えており、シッポウクラフトは第1弾。わかやま振興財団が支援する農商工連携ファンドの採択を受け実施することとなった。昨年に温州ミカンの摘果果実を使って試験的に70本を製造しているが、今年から印南のさまざまな農産物を使った数種類のビール商品化を目指し、本格的に取り組んでいく。

 商品名は円満や縁を表す文様「七宝(しっぽう)」から取り、「印南から色んなご縁が広がっていくように」との思いが込められている。

 開発には和みのほか、オークワで販売されている「AGARA CRAFT」シリーズの開発にも携わった和歌山高専生物応用化学科の楠部真崇教授、印南町観光協会の石橋幸四郎会長、原材料を提供する地元の庄田果樹園(羽六)の庄田登紀美さんらが参加。31日に高専で開発会議を開き、同農園の温州ミカン、雑柑類のはるか、青梅、完熟梅を使った4種類のビールを製造することを決めた。醸造は和歌山市の醸造会社に委託。今年度中には完成させ、試飲会を実施する予定だ。

 古田代表は「印南ならではのものを使っておいしいビールができたらいいなと思います。地元の農家さんとの連携を増やして、たくさんの種類を製造できたら」と意気込んでいる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA