「大きくなって花を咲かせてね」と子どもたち

 印南町印南原のボランティア団体、稲原さんぽ道の会(吉岡登代表)は23日、JR稲原駅裏にある地元の景勝地「オンツツジの郷」で植樹会を開催。地元住民や関係者ら約50人が参加し、オンツツジの幼木300本を植えた。

 オンツツジの郷は山の斜面に作られた畑だったが遊休農地となっていた。さんぽ道の会は約15年前から、季節のさまざまな花を楽しめる公園として整備を進めている。オンツツジは県の「未来を彩る花の郷づくり事業」の支援を受けながらこれまで約300本を植樹している。

 参加者は約70㌢ほどの幼木を丁寧に植え、自分の名前が書かれた札を枝に付けていった。地元の子どもたちも参加し、稲原小4年の池下周汰君は「初めてのことで楽しかった。花が咲いたら見に行きたいです」と笑顔。吉岡会長は「朝から雨が降り、足場も悪い中、たくさんの方に参加していただきありがたかった。この場所をより多くの人に知ってもらえたらうれしい」と話していた。

 オンツツジは近畿南部や四国、九州に分布するツツジで、ピンク色の大きな花びらが特徴。開花時期は4~5月。植えた幼木は約5㍍まで成長し、ゆくゆくは斜面一面がピンク色に染まる景色が毎年楽しめるようになる。