統合法検査装置㊧と松原さん

 みなべ町北道でメガネ屋の「視覚ラボ」を営む松原竹彦さん(45)は、メガネがただ見るための道具ではなく、健康や能力向上をサポートする役割があることをより多くに人に知ってもらおうと、クラウドファンディングを行っている。

 美浜、日高、由良、印南、みなべの5町商工会でつくる日高郡商工会広域協議会(会長・植田英明みなべ町商工会長)が設置している、日高経営支援センターの伴走型小規模事業者支援推進事業補助金を活用。みなべ町内での同補助金活用は第1号。

 松原さんは29歳の時に3代目として家業の「メガネの松原」を引き継ぎ、昨年1月から視覚ラボに店名を変更。メガネの勉強をする中で、元プロ野球選手イチローらの眼の指導をしてきた視覚情報センター(吹田市)の田村知則代表が提案する「プロテクションメガネ」の考え方に感銘を受けた。一般的な視力検査は視力表がどこまで見えるかという検査に基づきレンズが調整されるのに対し、プロテクションメガネは眼の筋肉の使い方を調べることでその人の性格、適性、将来の健康面などを推測するという、「眼―心―体―統合法検査」を実施。個々に合ったメガネを作ることで視力低下の予防、頭痛やイライラの軽減、集中力・持続力の能力向上などを図る。視力がよい人やコンタクトレンズ、白内障の人らにも推奨。松原さんは5年前から、県内で唯一、この統合検査法を導入してプロテクションメガネを提供、2000人近くの実績がある。

 家業を継ぐ前は「みんなが喜んでくれることがしたい」と、東京で音楽活動をしていたという松原さんは「いまもみんなに喜んでもらいたい思いは同じ。プロテクションメガネを提供することで多くの人から喜びの声をいただき、やりがいになっています」と笑顔。クラウドファンディングの目標額10万円はすでに突破しているが、今月30日まで引き続き募集中。集まった資金は広報活動などに活用する。詳しくはインスタ@shikaku_labまたはQRコードから。